メディアへの牽制を強める安倍政権
2018年4月1日お知らせ
森友問題で支持率の低下に悩む安倍政権。メディアへの牽制を強めています。
麻生財務相は29日の参院財政金融委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る決裁文書改ざん問題に関連し、「森友の方が、TPP(環太平洋経済連携協定)11より重大だと考えているのが、日本の新聞のレベルか」と述べ、報道に対する不満を示しました(読売)。実際には、日経が一面で報じた他各紙取り上げていたのですが。
さらに、安倍政権は、このブログでも取り上げたように「放送制度改革」を検討しています。先週、フジからTBSまで民放全局が反対を表明しました。
「放送設備(ハード)を持つとともに番組制作(ソフト)も行うテレビ局について、この2つを分離することで、多様な事業者がテレビ局の放送設備を使って番組を流せるようにする」(産経)つまり、既存のTV局の解体を検討しているのです。この時期こうした検討内容がリークされること自体、メディアへの露骨な圧力ではないでしょうか。
「世論、野党、マスメディアが政権を厳しく監視し、政権党がこの「雰囲気」を受けて、政権を守る防波堤となり、時にその暴走の歯止めともなる」これは、英国の議院内閣制の長所について述べたものです(高安健将著「議院内閣制」)。我が国はどうでしょうか。都合が悪ければ、メディアに圧力をかける安倍政権。トランプ大統領と変わらないのではないでしょうか。